ウィル(Will)

遺言書を英語ではウィルと言います。

遺言書には何が書かれているのでしょうか?

どこの国でも同じように、自分の死後、誰がどのように遺産を分配するのかが書かれています。

まずはエグゼクター(Executor)-遺言執行人を指名します。それは大抵直近の家族、または信頼のおける友人です。エグゼクターが責任を持って遺産の分配を行います。リビングトラストがあればそれに従って分配します。

ただ、分配を行うと言っても、遺産が多岐に渡っている場合は、簡単にできる作業ではありません。残されたものの種類によっては名義変更が必要になりますので、その場合は弁護士の出番となることもあります。

遺言書があっても、リビングトラストがない場合、カリフォルニア州では15万ドル以上の遺産があれば前述のプロベート(Probate)という裁判所の手続きをとってから分配が行われることになります。

遺言書がない場合は、プロベート法に従って分配されます。配偶者、1親等、2親等、場合によっては3親等、4親等まで分配の対象になることもあります。

弁護士事務所に在籍中の経験ですが、一人暮らしの70代の女性が急に亡くなり、その女性、配偶者も子供もなし、親はすでに他界、兄弟も居られませんでした。残されたのは、ロサンゼルス市内の一軒家、時価総額およそ1ミリオン(およそ1.1億円)その他にもそれと同じくらいの預貯金がありました。一人暮らしでつつましい生活をされていたことが伺えました。。トラストも遺言書もありませんでした。もちろんプロベートになりました。誰が受取人になったでしょう?女性の親の兄妹もすでに死亡していましたので、その子供たち、つまり彼女からは従姉妹が受取人となり、裁判の費用、弁護士費用など、すべての諸経費を引いて1年後、彼女の遺産は従姉妹3名に分配されました。

カリフォルニア州では現在のところ直筆の遺言書が認められています。遺言書には最低2名の証人が必要です。

ご自身で作られた財産です。ご自分の財産はご自身の意思で分配を決めておかれてはいかがでしょうか?

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