事例3(英語で書かれている書類の整理 ①)

高校時代の友人Hからの御紹介のSさん。オレゴン州に住んでいた叔母さんが亡くなり、遺品(ほとんどが書類)の整理に困っているのでちょっと見てもらえないか?という依頼。

叔母さんは若い時にご主人と日本で知り合い渡米。その後離婚し、78歳でこの世を去るまで、子供はなく、ずっと一人暮らしをしていたとのこと。亡くなる直前、それまで住んでいた家を売り、シニアホームに入って2か月後、体調を崩してそのまま帰らぬ人となってしまったということでした。

資産はリビングトラストに従って、そのうちの30%はアニマル・シェルターへ寄付、残りの70%は叔母さんの兄妹3人で均等に分配されることが決まっているようです。

Sさんによると、叔母さんはシニアホームへ移る時にほとんどの荷物を処分したのだけれど、残されたものが少しあって、日本に送ってもらったんだけど、すべて英語で書かれているし、何が何やらわからないので、見てもらえないか?ということでした。

実は叔母さんが亡くなった時に色々とお世話をしてくれた人が居たんだけど、話を進めていくうちに、だんだん信用ができなくなってしまったらしい。最初はとても親切で良い人だという印象だったが、最後は人間の醜い部分も見え始めて最後はかなりのストレスだった、とSさん。

Sさんと彼女の家族はみな北海道に住んでいるので、書類は郵便でこちらに送ってもらうことにしました。

叔母さんの遺品の中身は病院からの請求書や保険会社の書類、家を売った時の書類、光熱費の請求書でした。光熱費は亡くなる前に引き払った家のもので、それぞれの会社に叔母さんはまとまった入金をしていたようで、そこから自動的に引き落とされ、家を売却し、さらに亡くなったあとも払い続けている形跡がありました。

まず私はすぐに請求書に書かれている電話番号に問い合わせを入れました。

「この住所のこの人はすでに亡くなっていて、家もすでに他の人のものになってるはずだけど、毎月お金が引かれ続けているみたいです。いったいどうなってるんですか?」

すると電話に出たカスタマーサービスは、「誰も何も連絡してこなかったから引かれているんですよ」と・・・。水道局も電気会社もいずれも同じ回答でした。

Sさんによると、売却された家はすでに取り壊されたらしいということですが、使われていない光熱費の基本料金だけが1年以上払い続けられていました。カスタマーサービスには、最後の請求書はSさんへ送るようにと指示したので、残金を付けて送ってくることになるでしょう。無事にアメリカから日本に届いて欲しいものです。

その他、メディケア(高齢者医療保険)の書類や州政府からの書類、年金の書類等、多岐に渡る書類はほぼ整理が終わりました。来週には亡くなった叔母さんの妹にあたるSさんのお母様にリストを作って引き渡す予定です。

亡くなった方の書類はどのように手をつけていいのかわからないですよね。英語で書かれていては、どう処分していいかどうか、そういうことでも何でもお気軽にご相談ください。

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